我々は今、異常気象、米中の覇権争い、不当な戦争の頻発、貧富差の増大、SNSによるフェークニュースの拡散、核の脅威など不安や恐怖に満ちた混沌の時代の中で、生きる価値、目的や目標を見失い、何となく落ち着かないニヒリズム的風潮にあります。
20、21世紀は絶対的な価値や生きる目的、目標がなくなるニヒリズムの時代になるとニーチェは予言しました。
ニーチェはニヒリズムの時代においては、人は力を得るために知識を取得し、強者になるために力を増大し、強者になることが自分の力を発揮して楽しみや面白さに繋がるとしています。
道徳は弱者が強者を引きずり降ろすことによって、自己正当化するためのものだと批判しています。
ニヒリズム的風潮を煽動し利用して強い権力を手中にした強者は、自己の利益獲得、権力行使を独断専行して楽しんでいます。
例えば、強大な権力を手中にした米ロ大統領は、ロシアのウクライナ侵攻の米露停戦交渉をウクライナ抜きで始めようとしています。
イーロン・マスク氏は、強大な財力に任せて反道徳行為を世界中にばらまいています。
金正恩委員長は、独裁権力で自国軍人の命をロシアに売っています。
確かに価値観は時代と共に変化する部分もあり、絶対的なものではありません。
しかし、現在を生きる民衆が共有する価値観をその時を生きる人々が大切にしなければならない絶対的な価値観とし、生きる目的、目標のベースにすればよいのではないでしょうか。
さらに、肉体的に存続するための食欲などの生理的欲求と、社会集団での一人として存続するための承認欲求などの精神的欲求に基づいて、日々を平和に暮らし、真善美な目標達成に努力する価値は、創造主がヒトの遺伝子に記した遺伝情報の一つで、時代によって変化するものでないと考えます。
全知全能の創造主は完全無欠であるという唯一の弱点を有されていると考えます。完全無欠であるということは、何ら変化する必要が無くなり、存在しない「無の状態」と同じになってしまうのではないでしょうか。
創造主は「無の状態」に対峙する「有の状態」をより多様により強く実感するために、多種多様な性状と才能を備えたヒトを創られたと考えます。
人が「生きる」絶対的な目的は、「生きていること」によって「有の状態」をしっかりと作り、創造主と「存在」を共有することではないでしょうか。
創造主は人が多様な状態で強く「生きる」ために、目標を達成し、人の役に立ち、あるいは他人と共感できたときなどは、達成感や充実感などの喜びを感じるように遺伝情報に仕掛けられたと考えます。
創造主はヒトに代わるものを何時でも何処にでも創れるでしょう。
人間はニヒリズムが産んだ強者に利用されることなく、生きる喜びを創造主と共感しながら自信を持って様々な人生を謳歌することが務めだと考えます。