自己確立とコンプレックス

人は数回の反抗期で未熟な自我に目覚め、長い年月を掛けて自分の成したいことを追い求めて生活する中に、自己を漸次確立し、感情を満たされた幸福な人生を送るものだと思います。

自己確立度あるいは幸福度は、自分の成したいことを追求する熱意と達成度を追求期間で積分した大きさになるでしょう。

幸福感は自分の感情が満たされている状態を自らが作り出して認識することであるので、その前提として自分の成したいことを見出す自己確立がベースになると考えます。

自分が成したくて成したことが他人にも認められて褒められると幸せいっぱい夢いっぱいになることでしょう。

この自己確立を時に邪魔するものがコンプレックスです。

自己確立は、自分らしさを認めて、他人と比べずに自分の軸で生きることです。

コンプレックスは、逆に他人の価値観に支配されて自分を過少評価することです。

コンプレックスには、容姿に対するコンプレックス、学歴コンプレックス親との関係からくるコンプレックスなどありますが、いずれも他人の目が気になって自分の心に根付く負う必要もない心の傷です。

容姿に対するコンプレックスは、自分に全く責任のないことで一番大切な自分の心に傷をつける極めて無意味なこだわりです。

学歴コンプレックスは、世間の軸に囚われて頭をよぎる過去の失敗の亡霊がもたらす自己確立の揺らぎではないでしょうか。

親との関係からくるコンプレックスは、過干渉、無関心などから自己確立を阻害された状態の産物であることを認識することから治癒できるでしょう。

深刻な社会問題である少子化は、自己確立が不十分で幸福度の低い若者が子供に同じ思いをさせたくないとの優しさが一因であると言われています。

若者に自己確立を促すためには、子供の頃から過干渉せず、放任し過ぎず、自分の長所や成したいことを自ら認識するように指導することが根本であることを再確認し実行する必要があると考えます。

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