民主制をより良くできる人を選ぶ

人の不安や迷いを利用し、キリスト教を隠れ蓑にして、我欲を達成した世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の宗教的詐欺師に、日本の二人の首相と多くの国会議員が取り込まれていた事実に強い憤りを感じました。

旧統一教会の設立者が一流の詐欺師であることは、彼が16歳のときに、キリストから再臨主の使命を啓示されたとしながら、人々に何らかの救いも与えることなく、莫大な私財を蓄えて92歳で没したことが示しています。

彼が生前に行ったことは、反社会主義の風潮を目ざとく察知し政治家との関係構築のために行ったまやかしの反共運動、人の悩みや不安に付け入った霊感商法、合同結婚式などです。

これら活動によって迷える子羊を食い物にし、政治家の信頼や力を利用して、低俗な利己的欲望を満たしたに過ぎません。

このような政治家を取り込む詐欺師の活動が、警戒されることなく社会に浸透していた事実を目の当たりにしたとき、人の欲望とその達成方法、いわば人生観は人様々であり、新たに付き合う人や選挙での立候補者の人生観を見極める大切さを再認識しました。

人の人生観を見極めることは至難の業ですが、行動が利己的であるか利他的であるかを判断基準にして人を大別してみました。

人間は、生きる喜びを求めるという利己性とともに、他人や社会に貢献したいという利他性を備えています。

他人の利己性を犠牲にして我欲を追求する人生観は、現代社会に求められている価値観の多様性の範疇外のものでしょう。

1.唯利己主義者

他人を利用し犠牲にして自分の利己的な我欲のみを追求する人を唯利己主義者とします。

カルト宗教家、サイコパス、天才詐欺師などがこれに含まれます。

2.准利己主義者

利他的な活動も行うが、自分の強い欲望を満たすためには他人の利用・犠牲を厭わない人を准利己主義者とします。

例えば、政治家としての地位を保つためにカルト宗教団体と関係を持つ政治家、従業員を食い物にするブラック企業の経営者などがこれに含まれます。

3.貢献願望者

自分の才能や欲望に基づいて設定した目標を達成することによって他人や社会に貢献することに喜びを感じる人が貢献願望者で、大多数の人間がこれに含まれます。

より多くの人が生きる喜びを実感できる社会を協力して築くために、貢献願望者は、唯利己主義者や准利己主義者の利己的な行為に常に注意を払わなければならないと気づかされました。

そして、社会の構築を委託する政治家を選出する選挙では、立候補者の人生観を見極めて投票しなければなりません。

また、政治が家業になると、利己主義的な人間関係も伝承される弊害が生じるので、より多くの人が生きる喜びを実感できる社会を築くという志を持つ貢献願望者が積極的に立候補される必要性を感じました。

4.自己探求者

人や社会との関係より、自分が探求したいことについての知識や技能を高めることに熱心な人で、芸術家、学者、職人などに多いです。

政治や地域社会に関心の薄い貢献願望者も自己探求者に近いでしょう。

民主制は、より多くの人が生きる喜びを求めることができる共生社会を築くための制度として現時点では最良のものだと思います。

自己探求者も立候補者の人生観を見極めて投票し、共生社会を自らの手で築くように心掛けなければならないと感じました。

5.自己喪失者

不安、挫折、恐怖、貧困、虐待などによって利己性より利他性を尊重する自己喪失に陥った人が自己喪失者です。

社会による自己喪失者の救済が不十分である場合、唯利己主義者や准利己主義者が自己喪失者を利用するでしょう。

ロシアのウクライナ侵略において、ロシアの軍人は、プーチンに利用されている犠牲者だと思います。

ウクライナの軍人は、ウクライナを侵略から守るという目標を達成するためにロシア軍と戦いウクライナ国民に貢献することに喜びを感じている貢献願望者でしょう。

人は様々な人生観を有し、他人の人生観を見極めることは難しいですが、社会に貢献することによって生きる喜びを実感するという人生感の貢献願望者を、国民のための政治を行うとともに民主制を改善できる議員に選出し、日頃から活動を注意深く見守ることが必要であると思います。

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