自由と平等

NHKの朝ドラで少女が悩みながら成長していく姿を描いた「おかえりモネ」が放映されています。偉人の生涯ではなく、普通の少女の成長を描いたドラマに価値観の多様性の大切さを再確認しました。

独裁制は、人民の大多数が自らの意思に従って行動できず、多様な価値観を具現化できる政治体制ではありません。

各自が多様な才能を発揮して目標を達成し、生きる喜びを創造主とともに共感することが人間の存在意義であり、「無の世界」に対峙する「有の世界」をより多様により強く実感することです。

人間は多様性と変化のある存在を具現化するために、「心」、「知」、「身体」において千差万別であるので、各人の才能も多種多様であります。

現在は、民主制国家においても、価値観の多様性の容認幅が狭く、多くの人が閉塞感を感じているのではないでしょうか。

自由と平等は民主主義の重要な理念です。

自由は、自らの意思に従って行動する権利です。

平等は、ジョン・ロールズの提唱する、自由および機会を平等に受ける権利だと思います。

自分の自由と平等を主張するとき、多様性を担保するために、他人の自由と平等を侵犯することは許されません。

人間は先ず生きなければならないので、本質的に安全志向です。

人々は安全で生気溢れる社会を築くために、社会の安全や自由と平等を侵犯する行為を制限することは否定しません。

昨今、民主制国家において自由と平等が誤用され、価値観の多様性が阻害されて引きこもり等の要因になっているように思います。

変化の激しい現代においては、安全度を測るために学校、職業、会社等を幅のない価値観でランク付けし、各自が考えることなくそのランク付けで安全を担保しようとする人が増えています。

例えば、親が機会の平等を誤用して子供の才能に適さないランクの学校に入学させた場合、子供は才能を活かして生きる自由を奪われ閉塞感を感じるのではないでしょうか。

情報が溢れる多忙な社会において、自分の頭を使うことなく、社会に形成された浅薄な価値観に従って行動することも価値観の多様性を阻害している一因でしょう。

各人の知力、体力、興味、感性、環境、容姿などの個性を生来、千差万別にすることによって、人々が各自の個性を活かして平等に自らの意思に従って自由に行動することにより、多様性に富んだ生きる喜びを人間と共に実感することが創造主の意思だと思います。

人間は、各自の個性に適合した目標を設定し達成しただけでも、成果の大小に拘わらず喜びを感じる性状を備えています。

幸運にも成果を他人から認められると一層大きな喜びを感じます、

このように人々が平等に自由に行動して個性を発揮し、生きる喜びを享受するためには、民主制国家といえども、人々が個性を活かして日々生活し、社会が自由と平等を尊重する多様性に満ちた風土を維持しなければなりません。自由な人および平等な社会を作るには、家庭、学校、社会での民主教育が大切でしょう。

民主教育は各人が利益を得るための創造主の意思に沿った教育であり、独裁者が利己的な利益のために思想統一を図る洗脳教育と全く異なります。

大切なことは、次のようなことを幼少時に教育し、自分の夢を自らの手で実現する力を付けることでしょう。

・自分の個性を発揮して目標を達成すると嬉しいこと。

・目標達成から得た成果に対する他人の称賛を次の目標達成の糧にすること。

・他人も自分と同様に自由および平等の権利を有すること。

・基礎知識の習得など将来の目標達成に有利な目標は適齢期に達成すること。

・生きる喜びに満ちた社会の実現の一助となる目標を自分の才能を活かして達成すること。

国家社会の価値観は社会を構成する国民の価値観で形成されます。従って、このような民主教育を幼少時から分かりやすく時間を掛けて実施することによって自由な人々で構成される平等社会の民主国家が存続できるのではないでしょうか。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です