共生主義日本国と国民との関係

共生主義日本国を描くために人間の個性および国家の原点および共生主義日本国における国民と国家の権利、義務について考えました。

人は、生後に習得する取得情報と生前から遺伝子に組み込まれた遺伝子情報を有します。

遺伝子情報には、個々に異なる素質と、創造主が遺伝子に組み込まれた人間本性があると思います。

素質は、例えば感受性、創造力、音感、記憶力、運動神経、免疫力、認知能力などで、生まれつき備わった能力です。これらは鍛錬によって向上できますが、生まれつき個人差があります。

取得情報は、社会経験や学習して接する情報を個人の素質で濾過して取得した情報であり、生活環境、家族やまわりの人々からも大きい影響を受けます。

個性は、人間本性、個々の素質および取得情報に基づいて形成される各人の特性で、得意分野、嗜好などにおいて千差万別です。

人間本性は、人間に共通して与えられた特質で、集団の中で個性を発露し合い、共感あるいは競い合うとともに、肉体的または心的に共生することに喜びを感じる生命力だと思います。

集団社会は個性を発露するために不可欠であるとともに、安全の確保、経済活動や社会保障に有効であるので、親族、ムラ、国、国家へと規模が大きくなってきたのでしょう。

国家と国民の関係の原点は、国家は、国民が生きるために必要な集団であるとともに、国民の個性の発露、安全、経済活動、福祉などを担保するための国家政策を実行する義務があります。

各国民は、他の国民の生命力を尊重するとともに、適正な国家政策の実施に対する義務と責任を果たさなければなりません。

集団が国家へと大きくなるにつれて両者の関係の原点が忘れられ、国家(為政者)の価値観が国民の価値観と乖離すると革命や戦争が勃発します。

なお、学術、芸術、スポーツなど多くの分野では、分野別の集団が国境を越えて形成されますが、安全、経済活動、福祉などは担保されません。

このような人間の個性および国家と国民との関係を前提にし、共生民主主義では現行民主主義を次のような点で改良する必要あるのではないでしょうか。

民主主義の重要な理念である自由と平等も、昨今の格差社会の免罪に使われている面もあるので、人間の素質や生活環境は生まれつき個人差があり、多様性ある個性の発露が創造主の意思であることを踏まえて意味づけし直さなければならないと思います。

自由は、他人の個性およびその発露を阻害せず、国家政策に悖らない範囲で自分の個性を制約されることなく表現する権利とします。

平等は、人間は多様性ある個性を差別されることなく表現できる権利とします。

さらに、人権は、すべての人々が生命と自由を確保し、それぞれの幸福を追求する権利とされていますが、昨今の風潮として自分の人権(個性)を利己的に主張するだけで、人権を行使(個性を発露)する場である集団社会に対する責任に欠ける行為が国民や為政者に広がっているように思われます。

社会構造の変革は、歴史的にみて技術革新による富みの生産量増大にともなって起きています。

共生主義日本国においては、国民が従来の納税、勤労、教育の義務を果たして国の財源、国力、人的能力を向上するとともに、情報技術(IT)を活用し、富の生産・分配効率、情報の伝達・利用効率を向上させる必要があります。

戦争は国家が国民に命の供出を求めるものであり、共生主義日本国は戦争する権利を有するか否か大きな問題です。

世界は地域によって変化の時間軸が異なり、異なる時間軸の現在の状態が同時に存在するので、価値観の異なる非民主主義国家が存在します。

民主主義国家においても価値観は時代と共に変化してきた経緯があるので、現在における非民主主義国家を全面的に否定することはできず、非民主主義国家の産業振興や人材育成に協力し、民主主義国家の基盤整備に協力することが非民主主義国家の民主化に役立つ方策だと思います。

ところが、例えば独裁体制国家が独裁者の野心で共生主義日本国を軍事力で侵略する危惧がある現状では、日本国民は国家の軍事行動に参加して軍事力で共生主義および国民の命と人権を防衛する確固たる覚悟を持っていることを内外に示しておく必要があると思います。

しかし、戦争はいずれの国家の多くの国民の命と人権を奪うものであり、共生主義日本国を軍事攻撃から防衛する場合にのみ容認されると思います。

従って、自衛隊を日本国自衛軍とすることは許されますが、日本国軍と称してはならないと思います。

共生主義日本国の軍事力は、侵略を断固許さない程度に強力なものとする必要はあります。

核兵器は、人類の滅亡に繋がり、無の対極の有を創造主とともに実感するという人間の存在意義を否定するものであり、保有すべきでありません。

これにより、日本国憲法第9条を次のように改正します。

第九条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求するが、他国の武力による我が国への侵略行為に対しては日本国自衛軍の武力を行使する。

② 前項の目的を達するため、核兵器は保有しない。

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