皆を幸せにする世論

近年、ドナルド トランプ、習近平、ウラジミール プーチンらに象徴される「強いリーダー像」が世界政治の前面に立っています。

そこでは、制度的抑制よりも個人の決断力が強調され、熟議よりも即断が、複雑な問題の調整よりも単純な対立軸が前景化しやすくなっています。

その影響は政治領域にとどまらず、長い年月を経て培われてきた文化的慣習や倫理観の軽視というかたちでも現れています。

一般に、個人が大望を成就するためには、完成した姿を具体的に描き、その目的を見失わないことが重要だと言われています。

同様に、社会の進む方向もまた、無数の個人が抱く目的の総和――いわば世論の向かう先――によって形づくられます。

多くの個人が抱く目的が人類の滅亡に向かうものであれば、世論の向かう先もまた、滅亡へと傾くでしょう。

したがって、各人の目的の多様性を尊重しながらも、その方向性を緩やかに制約する何らかの基準が必要になります。

その基準が、単なる経験の積み重ねにのみ依拠するならば、時代の空気や多数派の感情によって容易に揺らぎます。

ゆえに、その基準は経験主義を超えた、より根源的な説明に支えられるものであることが望まれます。

それは、言わば「超自然的法則」と呼びうるものです。

次回は、この超自然的法則について、さらに詳しく考えてみたいと思います。

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